復興への道F 原発危機に立ち向かう 密着 現場の90日
福島原発から20kmからは立ち入り禁止区域。
Jヴィレッジは、福島第一原子力発電所の前線基地。
現在は政府の管理となっている。
作業員が、原発に入る準備をしている。
内部被爆、放射線物質の付着を避けるために、靴下を2枚重ね、
防護服はテープを貼り、内部に漏れるのを防ぐ。
毎日1,500人の作業員が危険と隣りあわせで作業をしている。
作業が終わった作業員は、
放射能レベルが高すぎて入れないところもある。
放射能汚染で帰れなくなった家のローンが残っている。
いわき市の湯元温泉は、原発作業員の宿泊施設となっている。
現場では、風呂も入れず、床で寝ることもある。
東京電力の作業に当たった職員は、冷却作業の為に
2号機と3号機の間のもっとも放射線量が高いところでホースの敷設をした。
40ミリシーベルトの放射線を浴びた。
原発の作業員の防護服は、
米 ヂュポン製防護服(1着1,400円)放射線でなく粉塵を防ぐもの。
その下に着るのが、5kgで金属が織りこまれたアメリカ製放射能防護スーツ。
それでも放射線を30%から40%しか防げない。
さらに、15kgのアメリカ製のタングステンベストを着用して放射線を40%防ぐ。
最後に、もっとも危険区域に入るときは、12kgの日本製の循環式呼吸器を使用する。
福島原発から20kmにある福島県広野町にもう1つの前線基地がある。
日立グループの福島目の湯事務所で、高濃度汚染水処理などを担う。
協力会社含む、およそ500人の作業員が原発へ向かう。
作業員を放射線被爆から守る為に
世界最大のコンクリートポンプ車で遠隔操作で無人化という
特命プロジェクトに挑戦する。
(ドイツ プツマイスター製ポンプ車 通称マンモス ポンプの長さは70m)
特命プロジェクトのメンバーは
東芝、プツマイスター、東電設計、日立など6社が参加
検証作業を開始するが、少しのレバー操作でアームが大きく揺れる。
実は、既に国が原発作業用ロボットを開発し6台のロボットがあったが
全て廃棄処分にされた。
その理由は、原発では人が入れないような危機的状況は起きないと
東電がロボットの使用を拒否していた。
ポンプ車マンモスが、無人化作業で、いよいよ原発へ向かう。
東京電力が示した工程表には、最終的ゴールは書かれていない。
ステップ1の冷却作業は続いており、汚染水除去作業も大幅に遅れている。
東京の東電にある政府・東電統合対策室で
陣頭指揮をとるのが、細野豪志総理補佐官
現在直面する最大の課題は
汚染水処理で、汚染水の処理に成功すれば冷却も安定する。
8月までに、汚染水貯蔵タンク370個が原発へ搬送される。
汚染水問題の解決に、フランスの原子力企業アレバから
20人の技術者が派遣された。
アメリカのチェルノブイリやスリーマイルの原子力事故の経験があるが
その経験者でも、福島原発の処理は難しいという。
アレバの案は、汚染水の中に吸着剤を入れ、その後凝集剤をいれて固めて沈殿させる。
その作業で、汚染濃度が1000分の1に下がると言う。
数十年前から確立した技術で、自信を見せたが・・・・
5月に開始予定の作業が遅れ、6月になり東電が会見で
大雨が振ると作業が厳しい状況になると説明、システムが稼動していなかった。
6月に入り、汚染水処理の重要な会議が開催された。
汚染水処理を行うのは、アレバだけでなく
海水処理は日立、油をとるのが東芝、
放射線物質のセシウム除去はアメリカのキュリオン社など6社が参加していた。
アレバもシステムは順調というが、6社合同のため1社が遅れると全体が遅れる。
その作業の遅れに、政府の対応に不満を唱えるIAC上級原子力コンサルタント佐藤暁さん。
福島原発にも関わっていたが、原子力の知識のない人が安全と唱えるのは無責任。
3月の時点でメルトダウンをレポートで指摘したが、日本では事実は隠されていた。
アメリカで先に取り上げられ、後に国会にも呼ばれ、
原発危機に対して、水で冷やすのでなくヘリウムガスで冷やす対策を提案した。
佐藤さんは、5月3日に政府まかせにせず、自分たちで動くべく福島へ向かう。
福島の放射線量は1.7マイクロシーベルトで東京の28倍。
友人宅へ行くと、子どもたちは室外では遊ばせられない。
政府は、児童・生徒の被曝制限基準を
当初年間20ミリシーベルトから1ミリシーベルト以下に変更した。
佐藤さんは住民でも出来る自宅の庭の放射線量を下げる方法を伝える。
放射線は、空中でなく、地面から照り返しのように出ている。
庭の放射線量を計測すると・・・9000CPM
(CPMとは、1分間当たりの放射線の計測数)
庭中を測定して汚染マップを作る。
穴を掘り、高いレベルのところを穴に入れて
穴の表面には、地中深いところの土をかぶせる。
作業後、8000CPMのところが100台になった。
人体への影響を計測するシーベルトでの計測は
1.4ミリシーベルトから0,5ミリシーベルトに減少した。
今回のガイアの夜明けは、福島原発の実際の作業や、
内部の混乱の状況、汚染水処理作業の遅れの真相など
はじめてのテレビ放送でしたね。
佐藤さんのレポートがなぜ海外で先に報道され
日本では、メルトダウンが公表されなかったのか?
本当に、政府、企業は利益を捨てて
被災者、日本のために動いているのか?
ガイアの夜明け側も疑問を呈したようにもとれましたね。
使えない家のローンのために自分の命を犠牲にしてまで作業にあたる方々
被災者のことを思うと、やるせないですね。
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